この立場が、それぞれの問いに何と答えているかを縦に読みます。文はいずれも問いのページから取ったもので、書き直していません。
死を、目的のある出来事としては扱わない。個体の死は、生物が世代を重ねる過程のなかで生じる事象として記述される。出典:マイア「生物学における原因と結果」1961年
この問いを立てない。ただし、死者を悼み葬る行いが人に広く見られることは、観察できる事実として記述される。出典:フツイマとカークパトリック『Evolution』第5版 2022年
この問いを立てない。個体が生じる過程は扱うが、生じる前の個体というものは対象に入っていない。出典:フツイマとカークパトリック『Evolution』第5版 2022年
評判が伝わることで、直接の返礼がなくても助け合いが広まりうると説明される。善いからとは述べない。出典:ノワクとジグムント『ネイチャー』437巻 2005年(間接互恵)
この問いを立てない。祈る行いが人に広く見られることは、集団のふるまいとして記述の対象になる。出典:フツイマとカークパトリック『Evolution』第5版 2022年
意識がどう役立ったかは論じられる。ただし目的があって生じたとは述べず、過程として記述するにとどまる。出典:マイア「生物学における原因と結果」1961年
血のつながりと、返礼の見込みから、助け合いが広まる条件が説明される。善いから広まったとは述べない。出典:ハミルトン『理論生物学誌』7巻 1964年/トリヴァース『生物学季刊評論』46巻 1971年
行動には遺伝と環境の両方が関わると説明される。決まっているともいないとも述べず、過程を記述する。出典:フツイマとカークパトリック『Evolution』第5版 2022年
この問いを立てない。世代を越えて伝わるのは遺伝情報であって、個人の記憶や人格ではないという形で記述される。出典:フツイマとカークパトリック『Evolution』第5版 2022年
欲は、生き延びて子孫を残すことに役立った仕組みとして説明される。満足は目的ではないとされる。出典:ネス『王立協会哲学紀要B』359巻 2004年
私は、遺伝子が世代を越えて伝わっていく過程に現れる一個体として記述される。目的の形で語ることはしない。出典:フツイマとカークパトリック『Evolution』第5版 2022年
この問いを立てない。宗教が人に広く見られることは、集団のふるまいとして記述と説明の対象にはなる。出典:フツイマとカークパトリック『Evolution』第5版 2022年
快の感覚は、生き延びることに役立った信号として説明される。目的の形では語られていない。信号として説明されるにとどまる。出典:マイア「生物学における原因と結果」1961年
この問いを立てない。生物が続いてきた過程は扱うが、目的の形では語らないと定められている。目的の語は避けられている。出典:マイア「生物学における原因と結果」1961年
感覚は生き延びるのに役立つ形へ整えられたと説明される。世界をありのまま写すためとは説かれていない。出典:マイア「生物学における原因と結果」1961年
成功という語を、子孫を残せたかどうかという限られた意味でのみ用いる。価値の話ではない。価値の話ではないとされる。出典:フツイマとカークパトリック『Evolution』第5版 2022年
この問いを立てない。生物が世代を重ねてきた過程は扱うが、時そのものは別の分野の仕事とされる。出典:フツイマとカークパトリック『Evolution』第5版 2022年
この問いを立てない。地球上の生命の来歴は扱うが、宇宙の成り立ちは別の分野の仕事とされている。扱う範囲を、はっきり区切っている。出典:フツイマとカークパトリック『Evolution』第5版 2022年
この問いを立てない。ただし、赴く先を語る文化が人に広く見られること自体は、記述と説明の対象として扱われている。出典:フツイマとカークパトリック『Evolution』第5版 2022年
助け合う行いが広まる条件は説明される。ただし善いから広まったとは述べず、過程として記述するにとどまる。出典:トリヴァース「互恵的利他行動の進化」1971年(『生物学季刊評論』46巻1号)
この問いを立てない。個体が生じるのは遺伝と自然選択の結果であり、目的があるともないとも述べずに過程を記述する。出典:マイア「生物学における原因と結果」1961年
痛みは、危険を避けるための信号として説明される。目的があるとも無いとも述べずに、過程が記述される。出典:マイア「生物学における原因と結果」1961年