誰かが与えたものなのか、自分の行いが返ってきたものなのか、そもそも理由が無いのか。取り除くものなのか、受け取るものなのか。世界の宗教・哲学・科学・現代の言説が何と答えてきたかを並べます。判定はしません。
同じ名前の宗教でも、この問いでは答えが割れます。割れているところまで降りて書きます。割れていないところは割りません。一つの答えは長さをそろえてあり、資料の多い立場ほど長くなることがないようにしています。
一神教は、苦しみを与えられたものとして受け取ります。試練であり、自由の代償であり、意味は現世で完結しないとされます。インドに始まる系統は、自分の行いが返ってきたものとします。誰の意図でもありません。同じ「理由がある」でも、原因の置き場所が正反対です。
仏教とエピクロスとストア派は、苦しみを減らせるものとして扱います。原因を特定し、それを断てば苦も減るという構えです。一方でスーフィズム・カトリック・ユングは、苦しみを通り抜けるものとして扱います。削られること自体に意味が置かれます。
ヨブ記では、神はつむじ風のなかから語りかけますが、ヨブの問いには答えず、逆に問い返します。プロテスタントは人が知り尽くすことはできないとし、儒教は起源を論じず、禅は問いの構えのほうを戻します。答えないことが、この問いでは一つの立場になっています。
苦しみが在ることを、まず認めるところから始まります。原因は渇きに求められ、断てば尽きるとされます。
ヨブは苦しみの理由を問い続けましたが、返ってきたのは答えではなく問いでした。最後まで説明は与えられません。
どこまで確かめたかを隠さないことが、引用される条件だと考えています。
| 出典 | 使った箇所 | 状況 |
|---|---|---|
| 四諦(苦・集・滅・道)/初転法輪 | 01・03節 | 四つの内訳を確認 |
| ヨブ記 38章(つむじ風のなかから問い返す) | 01・03節 | 章と構造を確認 |
| イーシュヴァラクリシュナ『サーンキヤ・カーリカー』 | 01節 | 照会済 |
| ウマースヴァーティ『タットヴァールタ・スートラ』 | 01節 | 照会済 |
| 『倶舎論』破我品に引かれた説 | 01節 | 照会済 |
| 世親『唯識三十頌』/護法釈『成唯識論』 | 01節 | 照会済 |
| 親鸞『教行信証』 | 01節 | 照会済 |
| 『グル・グラント・サーヒブ』 | 01節 | 照会済 |
| 『荘子』斉物論篇 | 01節 | 照会済 |
| 『古事記』上巻 | 01節 | 照会済 |
| カバラー文献(器の破れ) | 01節 | 照会済 |
| エピクロス『メノイケウス宛書簡』 | 01節 | 照会済 |
| スピノザ『エチカ』第三部・第五部 | 01節 | 照会済 |
| カント『実践理性批判』 | 01節 | 照会済 |
| 神智学協会(1875年創設) | 01節 | 照会済 |
| ムーディ『Life After Life』1975 | 01節 | 照会済 |
| 世親『阿毘達磨倶舎論』業品(世別由業生) | 01節 | 照会済 |
| 道元『弁道話』1231年 | 01節 | 照会済 |
| ロジョン(心の訓練法)のトンレン | 01節 | 照会済 |
| 唯円編『歎異抄』第三条 | 01節 | 原文を確認 |
| 『論語』為政篇 第4章(五十而知天命) | 01節 | 原文を確認 |
| 祓の儀礼/柳田国男『先祖の話』1946年 | 01節 | 照会済 |
| 『カトリック教会のカテキズム』309〜314/エイレナイオス『異端反駁』第四巻37〜39章 | 01節 | 原文を確認 |
| クルアーン 2章155節ほか | 01節 | 原文を確認 |
| 『ズィヤーラト・アーシューラー』(イブン・クーラワイフ『カーミル・アッ・ズィヤーラート』所収) | 01節 | 照会済 |
| ガザーリー『宗教諸学の再興』/ルーミー『マスナヴィー』 | 01節 | 照会済 |
| プラトン『パイドン』82e〜83a | 01節 | 原文を確認 |
| エピクテトス『提要』第5章/マルクス・アウレリウス『自省録』第四巻23 | 01節 | 原文を確認 |
| デカルト『情念論』1649年 | 01節 | 照会済 |
| ハイデガー『存在と時間』第40節(不安) | 01節 | 照会済 |
| カミュ『シーシュポスの神話』1942年 | 01節 | 照会済 |
| ユング「心理療法と牧会の関係について」1932年(『心理学と宗教』村本詔司訳・人文書院)/フランクル『死と愛』第二章第一節「人生の意味」(霜山徳爾訳・みすず書房) | 01節 | 章まで特定 |
| マイア「生物学における原因と結果」1961年/プランク共同研究『Planck 2018 results VI』2020年/サクライとナポリターノ『Modern Quantum Mechanics』第3版 2020年 1章4節 | 01節 | 掲載誌・版元を確認 |
| 国際疼痛学会による痛みの定義 2020年改訂 | 01節 | 改訂年を確認 |
| ドーキンス『遺伝子の川』第4章「神の効用関数」(垂水雄二訳・草思社1995年) | 01節 | 章まで特定 |
| 系譜「引き寄せ・波動はどこから来たか」(刊行年と版元をつけた一覧) | 01節 | 系譜のページに集約 |
| ヴィタル『エツ・ハイム』第9門「器の破れの門」 | 01節 | 章節を特定 |
| ウパニシャッド | 01節 | 章節を特定 |
| 『バガヴァッド・ギーター』 | 01節 | 章節を特定 |
| 世親『唯識三十頌』(玄奘訳) | 01節 | 章節を特定 |
| ヨブ記 38章(つむじ風のなかから) | 01節 | 章節を特定 |
| 新約聖書 | 01節 | 章節を特定 |
| カルヴァン『キリスト教綱要』1536年 | 01節 | 章節を特定 |
| 『ズィヤーラト・アーシューラー』(『カーミル・アッ・ズィヤーラート』所収) | 01節 | 章節を特定 |